5月3日
朝、5時半、横浜の我が家をキャンプ道具満載のR60ともども元気に出発。
東北自動車道「佐野SA」にて朝食に佐野ラーメンを食べ、福島の斉藤さん(右写真)に電話した所、「昼飯でも食べよう」と言う事になり、「福島飯坂IC」で降りスパゲッティをご馳走になってしまった。
こんな寄り道が出来るのも一人旅のいいところだ。
「斉藤さん、ご馳走さまでした」 |
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福島の斉藤さん |
東北自動車で、ひたすらに北を目指し、「吉川IC」で高速道を降り、宮城県・鳴子に到着。鳴子峡などを見学し市内のスーパーで食料品を買い込み、47号線より108号線に入り、鳴子ダムを横目に見て山あいを10kmくらい走ると本日の予定地宮城県「吹上高原キャンプ場」に到着した。
予約はしていないので、連休中のことでもあり心配であったが、スペースはあるようだ。
受付で料金1,000円を払い入場して見ると、丘陵のキャンプ場は広く、正面には雪渓をいだいた山並みを望め素晴らしいロケーションであった。
キャンプ場は広大で予約無しでもOKなはずだ。 |
標高があるせいか桜は殆ど散っていた。 |
今夜は焼肉とモヤシ炒めだ。 |
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場内は、連休中なので当然、ファミリーキャンパーが多く、テントもそれなりの大きいのが多い。そのすきまにテントを張った。
食事前に隣接の公共温泉施設「すぱ鬼首の湯(おにこうべのゆ)で体を休め、夜食は焼肉を食べ就寝となった。
夜中、すごい風の音で目が覚めた。それに、テントの外が騒がしい。
どうも、強風でテントが大変なことになっているようだ。
私のテントは小型のドームタイプなので風には強いのだが、ファミリータイプの場合は大型が多いので、もろに風を受けているようだ
そんな、外の騒ぎにも、睡魔には勝てず熟睡となった。
5月4日
朝、起きて回りを見ると、テントを撤収し車で一夜を過ごした家族もいたようで、何組かは早々に帰っていった。
私は寝てしまって分からなかったが、相当凄かったようだ。
まず、お湯を沸かしモーニングコーヒーとした。
私のキャンプでの楽しみは、この目覚めのコーヒーにあるのだ。
「うーん、サイコー!!」
テントを片付け、キャンプ場を後にし、すぐ近くの「吹上地獄谷」を見物した後、108号線に出て、さらに標高を上げて行くと回りに残雪が現れ、急激に気温が下がってきた。
それに天候も怪しくなってきて、雲は重くのしかかり、遠くには雪渓を抱いた山並みが見え北国らしい雰囲気になってきた。
その108号線も平地に降りると天候も穏やかになって、道の両側には桜並木も現れた。
108号線から7号線に突き当たり、右折すると、左側に日本海が見えた。
それからは、日本海を左手に見てひたすら北上し、途中、道の駅「岩城」で休憩していると、ポつポツと雨が降り出してきたではないか!!
今夜は男鹿半島でキャンプの予定だ・・・・
秋田市に入る頃には本降りとなり、この雨ではキャンプは無理と諦め、早々に秋田駅前のビジネスホテルに逃げこんだ。
霧雨にかすむ秋田港 |
バイクは公共の「秋田駅東バイク駐車場」に停めたが、施設も立派で料金も安く、他の自治体でも見習ってもらいたいものだと思った。
駅前などを散策して時間をつぶし就寝となった。
5月5日
目が覚めると、曇ってはいるが、天気は良さそうだ。
出発して、目薬でも買おうと薬局によると店主が「どこまで行くのか」聞いてきたので「弘前まで行くと」答えると「それなら、是非、太宰治の斜陽館は訪ねたほうが良い」とのこと。
私も一度は訪ねてみようと思っていたので、男鹿半島一周の予定であったが、取りやめて、斜陽館を目指すことにした。
「斜陽館」は津軽半島の竜飛岬の近くだ。時間をかせぐため、高速で行くことにして「秋田北IC」より秋田自動車道へ入り、終点の「能代南IC」で降り、国道101号で日本海を左手に見て走るわけだが、天気も良くなり、景色も素晴らしく、道路もゆるやかなアップダウンのワインディングロードで気持ちが良く最高だ。
観光列車で有名な「五能線」も平行に走っている。
左手に日本海を望む101号線 |
青森県に入り、道路わきの看板をふと見ると「日本キャニオン」の看板。これは面白そうと、右折し、ブナ林の中を走っていくと十二湖に出て、そこから10分ほど山道を歩いて登って行くと、現れたのはあのグランドキャニオンとは似てもいない、私からすれば、ただの崖。
青森県は「キリストの墓」や「大石神ピラミッド」といった荒唐無稽?な発想が面白い県だ。
十二湖の見学は歩いて2時間以上かかるとのことで諦めた。
それからは、また101号線に戻り、途中、右折すると世界遺産にも登録されている「白神山地」だ。今回はそのまま101号の海岸線を30分ほど走ると、温泉ガイドブックでも有名な「黄金崎不老ふ死温泉」に到着した。
正面の石垣とムシロで仕切ってあるところが露天風呂だ。 |
鉄分が多いせいか、お湯は茶色だ。天気が良いと日本海からの風が気持ち良い。 |
やはり、ここは一風呂浴びようと、入湯料を払い、真っ青な空の下、日本海の海原をを水平に見ての露天風呂は気持ちが良かった。
ここは2005年に、窮車2台で東北を回っているときも利用したことがある。
2005年「みちのく2000kmツーリング」はこちら
ちょうど、昼食時間だったので、ホテルの食堂で「さざえ丼」(840円)を食べたが美味しかった。
それからも101号線で日本海側を北上し、「千畳敷海岸」で休憩し、さらに国道を進んでいくと人だかりがしている土産物屋が現れた。
千畳敷海岸にて |
立ち寄ってみると、それは「七里長浜 菊谷商店」と言う、生干しのイカを焼いて食べさせる焼イカのお店で、敷地内に犬小屋があり、それが目当てのようだ。その犬の名前は「わさお」と言い、ブログなどで紹介されると「ブサかわ犬(不細工だけどかわいい)」として有名になったらしい。お店の中には「わさおグッズ」も沢山売っていた。
犬小屋にいる「わさお」が目的だったのだ |
「わさお」は昼寝中! |
イカが沢山干してあった |
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折角だから、300円で買った焼きイカはマヨネーズをかけて食べたが美味しかった。
それから、鯵ヶ沢(あじがさわ)より、101号線で津軽半島内陸に入り、五所川原で左折し、ひたすら斜陽館を目指した。
太宰治記念館「斜陽館」に着いたのは午後3時を過ぎていた。
その斜陽館は私が想像していたほど、外観大きくはなかったが、宅地坪は680坪もあり豪勢な建物である。
建物内には太宰治の遺品などを多数展示してあり、建物自体も和洋折衷の作りで興味があったが、入り口すぐ左にカウンターがあり、ここで、当時銀行業務が行われていたらしく、斜陽館の前に青森銀行があったが、それは、ここの銀行が引き継がれたものらしい。
もと銀行であれば、お金があるはずで、この豪勢な建物にも納得した。
斜陽館内部 |
銀行業務を行っていたカウンター |
斜陽館前景 |
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斜陽館を後にし、いよいよ今回の目的、弘前城の桜見物だ。
来た道を戻り、五所川原を抜けて走ったが、結構、時間がかかり、弘前城に着いたのは夕方5時過ぎであった。
弘前城のお堀端にて |
到着してみると、弘前城全体が桜で覆われていて、本日が「弘前さくらまつり」の最終日ということで沢山の人が出ていて賑わっていた。
さすが、日本一の規模を誇る桜祭りのことだけはあります。
城内に入ると、桜もさることなが、露店も相当な数がでており、昔懐かしいお化け屋敷なども出ていた。
夕闇がせまってくると、ぼんぼりに灯が入り、あちこちで夜桜のライトアップが始まった。
それと同時にお客さんの数も増え城内が人であふれてきた。
私は、夜桜を充分に堪能したので、入城してくる人並みと反対方向歩き城外に出た。。
東北で唯一、当時の天守閣が現存する弘前城。周辺は「弘前公園」として整備されている。 |
夜店が相当出ていた。(右がお化け屋敷) |
ライトアップされた桜 |
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弘前駅前の予約してあったビジネスホテルにチェックインした、受付で聞くと、今夜は「さくらまつり」の影響でで弘前のホテルは殆ど満員らしい。予約していて良かった。
今日は一日天気も良く、桜も満開で最高だった。
5月6日
今日も起きて見ると良い天気だ。
十和田湖を目指して走って行くと、道路脇にあちこちに雪が残っていた。
弘前市内より1時間ほどで十和田湖に出て、右回りで半周し奥入瀬渓流に入り、マイナスイオンを一杯浴びて走った。
この約14kmの奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)は何度か走っているが、バイクでのんびり走るのには本当に気持ちの良い道だ。
奥入瀬渓流 |
102号線に出て、青森県・八戸市に入ると、急に、天候が悪くなり気温も下がってきた。太平洋沿いの45号線で南に下がるにつれ、霧もかかってきて視界も相当悪くなってきた。
ガソリンスタンド聞いた所、太平洋の影響でよく霧が発生するそうで、場所によっては30m先が見えない。
この45号線沿いの北陸中海岸には、太平洋に向かっての断崖絶壁で有名な「北山崎」や「鵜の巣断崖」があるのだが、この霧では見えないと全て見学あきらめ、小雨交じりの霧の中を、曇るシールドを拭きつつひたすら走った。
今日の宿はキャンプの予定で宿は予約はしていない。
どうするか、迷った末、雨が止みそうにないので、携帯で岩手県・釜石市のビジネスホテルを予約し逃げ込むようにチェックインした
5月7日
朝起きて見ると曇ってはいるが、雨は降っていない。
釜石と言えば日本製鉄で有名だ。そこで、「鉄の歴史館」の看板が出ていたので見学した。
今日は仙台までの予定だ。ホテルも予約してあるので、安心して観光が出来ると、昨日は雨のため観光が出来なかった太平洋に出ることにした。
気仙沼市・唐桑半島の東にある岬、「巨釜半造(おおがまはんぞう)」に寄り道して見学した。太平洋の逆巻く波はダイナミックであったが、往復の遊歩道は結構疲れた・・・。
折石」と呼ばれている16mの石柱がそそり?立っている。
昔はもっと高かったそうだが地震で折れ、それ以来「折石」と呼ばれるようになったそうだ。 |
ちょうど昼時になり食事していたら、雨が本降りとなってきた。
それからは、土砂降りの雨の45号線を走り、途中左折し海岸沿いの398号線に入るが、これが大失敗で、リアス式海岸のため、道路は曲がりくねっており距離がかせげない。
北上川を渡る頃には、雨も土砂降りとなってきた。
400年前、慶長遣欧使節の、支倉常長らが乗船した帆船「サン・ファン・バウティスタ」が復元されている「サン・ファン館」も見たかったが時間が無くなり断念した。 |
北上川を渡る橋
写真では分かり難いが凄い雨だった。 |
やっと石巻に着いた時には、既に4時を回っていた。
ガソリンスタンドで、仙台までの道を聞くと一般道では、時間がかかるとのことで、高速で行くことにし、「三陸自動車道・石巻可南IC」より仙台を目指すことにした。
高速を降り、仙台市内に入ると雨も上がってきた。
ホテルに何度か電話して道を聞き、やっと市内中心地にあるホテルに到着した。しかし、駐輪場が無くちょっと離れた市営駐輪場にバイクを停めた。
その夜は仙台市在住の弟夫婦と牛タンを堪能した。
5月8日
昨日の雨が嘘のように、今日は良い天気だ。
9時頃ホテルを出発し「東北宮城IC」より東北自動車道に入り五月晴れの中を気持ち良く走って南下し、途中より常磐道に入った。
東北道では天気が天気が良く、寄り道してキャンプしたくなりました。 |
その常磐道の「友部SA」に千葉の鈴木さんがGSで出迎えにきてくれていた。
鈴木さんありがとう
夕方6時頃、我が家・横浜に到着し、5泊6日のこの旅も無事終わった。
全走行距離1,833kmであった。
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