第3回 ブルブルツーリング
2006年3月12日 群馬県・四万温泉
群馬在住 小柴
第1章 ペンベだから成せる技

 前回の新年会の遅刻を衷心より反省し、集合時間の30分前に駒寄PAに到着した。
一番乗りである。前日までは天気予報と睨めっこをし、当日の朝になっても乗っていく単車を決めかねていた。雨なら
カブ90(実はオーナーは先日入会した古山さんの所有物であるが縁有って小生が勝手に乗っている)晴れならばサイドカー
 当日朝は薄日が差していた為サイドカーに決定した。当たり前の事だが小生のペンベは舟を引っ張る分だけエンジンに負担がかかる。高速走行は80から100キロぐらいが最も静かに走る快適速度だ。長時間走行時においてもこのくらいが一番疲れない。

 先達達のSC付きエキパイマフラーを見てもソロとは違った焼け具合は歴然としている。秋元さんや稲木さんの高価なステンマフラーが装着されている為、飴色に焼けた美しい物である。が、会長と鈴木さんのは何とも言えない
ワビサビの色を醸し出した… はい!これも好い色だ。駐車場に留めるとギャラリーが寄ってくるのも心なしか嬉しい。 
 


 暫くすると土方さんと田中さんが参上し、集合時間前にトラブル車も無く全員集合となる。今回の参加者はSC4台・ソロ9台・四輪(高橋親子)の計15人。しかし、我々以外の単車は見当たらない。南国にでも行けば、もっとツーリング仲間は居るだろうが、この時期に北国を走れるのは強固な精神を持ち合わせた当会員達と
足元温く温くのペンペだからこそ成せる技なのだろう.改めてゲルマン人に敬意を表する次第である。今現在は夏の事は考えないでおこう。
 別に小生はアメリカの原動機を悪く言っているのでは無い。あれは、あれで結構面白いし・・・ちやんとソコソコには走る。(他に誉め言葉が見付からないが)

第2章 四万温泉のカブオジさん

 渋川ICを降りて一路、四万温泉を目指す。若干寒いが皆完璧な防寒対策をしている為ヘルメットの中の顔は笑っている。無気味な光景だ。

 中之条から四万方面へと順調に距離を稼ぎ、温泉街入口の左側が今回の目的地、四万・清流の湯である。時刻は11時30分を廻っている昼食を先行する。

 なんの気無しに左を見るとカブに乗ったオジさんが手を振っている、きっと、この辺の
アグリカルチャーだろうと気にも留めずに通り過ぎる。河川敷の駐車場に単車を止めると、後からさっきのアグリオジさんが追いかけてきた。生意気にもフルフェイスを被っている。きっとこの辺では寒いから山奥仕様の定番なのか?メットを脱ぐと中から出てきた顔は見覚えのある顔。大阪屋の店主、敬チヤンだった。カブかと思ったバイクはべスパだった。200のべスパに赤いナンバープレートが輝いていた。

 聞くところによると北部山間部では小さい事は気にしない処らしく、何でも着いていれば良いらしい。そういえば以前見た
春ウラル号にも普通車のナンバーが着いていたっけ。あれもサニーかカローラのナンバーだろう。実に便利な地域である。以前に敬ちゃんのガレージを拝見したときに殆どのバイクがナンバー無しだった理由がやっと分かった。世の中を舐めている!またもや拳骨(げんこつ)者だ

 一名増えて皆で食堂
小松屋へと急ぐ。小さな食堂の為、時間を間違えると座りきれない。一日10食限定の更科蕎麦も売り切れてしまう。先客は2名。良かった。更科蕎麦の残り8食を直ぐにオーダーし、残りの人は各自の注文を敏速に済ませる。
 自称蕎麦通と言われる人によっても好き嫌いが有るらしい。更科よりも色の付いた田舎風蕎麦を好む人も多い。小生は蕎麦通では無い。貧乏育ちの為、昔から特にリーズナブルな値段で大盛りの料理を好む。店に入るのが、後五分遅かったら座りきれなかった。外には立ち番客が既に居た。待っている人に気を使い早々と退席する。当店自慢の豆腐田楽の味はどうでしたか? 

 清流の湯に入ったのは12時を少し廻った頃。他の御客が昼食を取っているので駐車の台数の割に風呂は空いていた。一時間あまりの湯ッタリとした露天風呂を戴いた。外は相変わらずの霧雨ではあるが、傘を差すほどでもなく遠方からの会員を思い帰路出発を急いだ。今回の最長遠来者は小田原から来たRT100の田中さん。オブザーバー参加ではあるが片道300キロの日帰りとは何か執念めいた物を感じる。インターネットのクラブ欄を見て参加されたそうだが、それにしても偉い!何せ一番近い群馬組は雨を恐れて四輪参加も考えていたぐらいだから。

第3章 待ちきれず春をさがしに行く翁(おきな)

 今回のブルブルは多くても5から10名くらいかと予想していたが総勢16名の楽しいツーリングが出来た。これも一重に高橋会長の御人柄と幹事を任された小柴乱文の力としか言いようが無い!

 四万の帰りはスキー客の混雑を避けて倉渕ルートを取り、藤岡ICを解散場所とした。当日は高速で事故があり、水上から藤岡までは通行止めに成ったとラジオで聞いた。結果オーライだった。

 解散時刻は3時となったが、これから幾つもの渋滞を超えて帰る会員の無事を祈らずには居られない。それに引き換え不正ナンバーで参加し、おまけに普段から嫁の信用も無く、当日も逃げるように帰って行ったK氏。
 
全ては賢い嫁の献身的な愛と底力により、やっと世間様と接する事が出来ている事に、まだ気付いてもいないK氏。偉大な先輩諸兄の集団クラブの中で自我に目覚め精進していただきたいと切に願う。かく言う小生も嫁の信用はノミの金玉ぐらいだろう。(無いに等しい)このクラブから脱会宣告を受けるまではK氏と共に精進していこう。

 K氏は最近GS650を購入したらしい。嫁さん用に買ったと言っていたが勿論自分が乗るための口実で有る事は疑い様も無い。名義を嫁さんにしたのも経費逃れだろう。全ての魂胆が見え見えなのが少し哀しい。
 小生は子供用にHONDAのレブルをレストアしている。もう時期仕上がるので今が一番美味しいところだ。

 何やかんや言ってもK氏と小生はオーナーズ以外にも極楽トンボクラブの仲間。同類で有る事には違いない。これかれも仲良くやっていこう。日に日に春を感じる季節となった。時間が有れば春を探しに走ってみよう。木々の芽吹く頃の群馬の山は毎日少しずつ景色が変わっていく。


 会員の皆様も今回のツーリングに懲りずに又、群馬に出かけていただきたい。次の幹事が廻って来るまでにお勧めコースを探しておこう。それにしても日帰りツーリングのツーレポはネタが少なく悩む。次回は何とか5枚は書きたい。                 
3月吉日 群馬の小柴  合掌(写真提供:奥本さん)

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