立山アルペンツーリングレポート
2006年7月15日〜16日 富山県・氷見市 
立川在住:水野

立山ICにて、この時は天気もよく最高であったが・・・・

立山ツ−リングは誰もが「こんな雨は初めて」と言われるほどの雨また大雨!

宿での解散の折、突然レポ−タ−を仰せつかったものの、前日の記憶は既に雨と酒に洗い流され、本ツ−レポは断片的な記憶を辿ったものとなり、まずお詫びをいたします。

7月15日

一週間も前から毎日天気予報をチェックし、石川・富山方面の天気が芳しくないのは分かっていたものの、朝起きると日が差し込み「晴天」!!なんとも気持ちの良い朝を迎えた。ワクワクしながら出発。これで雨が降るのだろうか??トラックがやや多いもののスム−ズに流れ、気持ち良く飛ばす。

高坂SAに6:15頃到着。駐車場の視界が開けると、いつもの定位置に中島さんのR1100RSと志村さんのドマニ−が目に飛び込んできた。

暫らくするともう一台、ヘルメットでしかと判らないもののK100の村岡さん。半年ぶりの懐かしい再会である。再会を喜び合う間に高坂集合の全員が集まり、7:00出発予定を10分繰り上げ出発。次の集合場所「横川SA」に向け幹事の吉野さん先頭に軽快に飛ばす。

横川SAで全員集合。事務局の鈴木さんの挨拶、幹事の吉野さんのコ−ス説明と続き、一服した後吉野さんのサイドカ−を先頭に出発。総勢17台の隊列である。横川では曇りだったものの長野を過ぎるとポツポツと雨が!次第に雨が激しくなり、「カッパを着ようや」の無線で小布施PAへ入る。皮肉なものでカッパを着ると雨も小降りとなる。






しかし、カッパは無駄ではなく野尻湖あたりでかなり激しい雨に!予定の妙高SAにすべり込む。幸いにして屋根のある駐車スペ−スを確保出来、一服する者、雨対策をする者 それぞれ一息つけた。

激しい雨の中、ここで幹事より予定コ−ス変更の相談。立山の最新インタ−ネット情報が紹介され、「立山は雨、霧で視界悪し」。ここで幹事さんから「雨の日バ−ジョン」の計画の説明があり、幹事さんの気配りに頭が下がる。
代案の「黒部峡谷トロッコ電車」の提案。「トロッコなら雨でも まだ視界がよい」との声も。多数決で「黒部」に決定!ここで幹事さん なんと「雨の日バ−ジョン」の計画表を全員に配布(しかも水濡れに強い紙とインクで)。ここまで気遣いいただいた幹事さんに全員とても感激!!した。

黒部を目指し「朝日IC」で下りることですぐに出発。

子不知、親不知を通り北陸道を朝日ICに向かう。すると途中、天候は晴れ間も見え、視界が開けてきた。やはり晴れ間は走っていて気持ちが良いと誰もが天気の好転を喜んだ。

先頭の幹事さん、急遽「朝日IC」手前で「越中境PA」に入り ここで再度コ−スを協議した。天気好転につき当初の予定通り「立山」へ。
皆ここでカッパを脱ぎ「立山」モ−ドにチェンジ。しばらく北陸道を走り立山ICで下りた(高坂SAから丁度350Km)。

立山街道を25km先の富山地方鉄道立山線終点の立山駅へ向かう。立山駅では河川敷の駐車場にバイクを止めた。

ここからは立山ケ−ブルカ−と高原バスで立山の自然探索の計画。

まず立山ケ−ブルカ−駅(標高500m)で弁当を買い込み美女高原に向かう。ケ−ブルカ−は小学校遠足の高尾山(東京・八王子)以来で懐かしかったが、最大斜度30度近い急勾配はエレベ−タ−のようで感激ものであった。

ケ−ブル終点の「美女平(標高1000m)」から高原バスで「室堂(標高2500m)」を目指す。
片道約1時間の道中なので弁当をつつきながら室堂を目指した。途中までは、視界も良く、落差:百数十メ−トルの滝(スミマセン。名称忘れました)をバス内より見物しながら標高を高めていった。


次第に残雪が見られ、気温も暑い下界とは別世界であった。
しかし、弥陀ヶ原(標高2000m)に近づくにつれ標高と共に霧が濃くなり視界が悪くなってきた。車窓から残雪と高山植物を見ながら室堂へ。車窓から数十メ−トルの視界しかなく、視界が良ければさぞかし雄大な光景の大自然が見られたであろうと非常に残念であった。「室堂」に到着するも視界はさらに悪く10m程度。帰りのバスが10分後出発となり、有志で展望台に走り記念写真を撮ったが、何も見えず白一色の世界!!記念写真に写る顔は区別出来るであろうか?

室堂にて、気温9度、回りはガスで何も見えず10分で下山!!

室堂から引き返し、ケ−ブルカ−頂上駅の美女平で全員の記念撮影。
(この時の名カメラマンの様子が村岡さんより「逆記念撮影」として7/18付けの掲示板に掲載されている)

立山駅へもどり、駐車場のバイクへ。曇り空のなか、今日の宿泊地「氷見」へ向かう。立山街道を立山IC向け17台の隊列で走る。途中、中島さんの後部座席の網目をすり抜けたペットボトルが路面を踊り、後続車を慌てさせるハプニングもあったが自然豊かな街道を気持ちよく走り立山ICに到着。

北陸道に乗り3つ目の小杉ICで下りる。ここから30kmほどで温泉とビ−ルが待つ氷見「磯波風(いそっぷ)」【地図】である。国道472→8→160のル−トで氷見へ向かう。途中、小雨が降り出し路肩で再びカッパを着る。雨は小康状態であったが、ここでカッパを着ていたことが後に大変助かった。快調に飛ばすうち前方に暗雲が出現する。次第に暗くなりしばらく走ると突然大粒の激しい雨が。前方の視界も悪くなり道路が水溜り状態になり、前輪の跳ね上げる水がもろに足先にかかる。奥本さんの無線から「雨宿りしようや!」の声。ふと横を見ると奥本さん 手振りで雨宿りの合図を!速やかに近くのコンビニに逃げ込む。

運悪くコンビニは休業中で中にも入れず店の周りのわずかな空間で稲光と共にしばらく雨宿りをした。やや小降りとなり視界も良くなったので出発。雨の中を疾走していたサイドカ−組みの吉野幹事さん、志村さんと合流し、無事に宿まであと数キロとなる。

雨も相変わらず土砂降りであるが、国道は氷見の海岸線へと移り、いよいよ国道脇の高台に目的地「磯波風」が見えた。
皆の脳裏には温かい温泉と宴会のビ−ルが浮かんだと思う。しかし、最後の最後にもうひとつ障壁があろうとは誰もが思わなかった。

温泉とビ−ルに引かれ強い雨の中、われ先にと高台の宿に向かって坂を登っていく。「磯波風」の駐車場は急勾配の上り坂の頂上にあり、頂上手前は上り勾配の急な左カ−ブとなっている。集団で坂を駆け上るが、狭い駐車場ゆえ頂上付近で渋滞。坂の途中での停車を余儀無くされ左カ−ブのバンクで二台が転倒。幸い怪我は無く、全員無事に宿に入った。



濡れたライディングウエアやカッパを部屋中の戸棚や鴨居に干し、部屋一面が物干場と化した。宴会前に雨で冷えた体を温泉で温める。日本海を眺めながらゆったりとくつろげる素晴らしい温泉に手足を伸ばすと、雨中ツ−リングの疲れも吹っ飛んだ。

いよいよ待ちに待った宴会。料理は素晴らしく、鯛、トビウオ、アジ、白エビ、サザエのさしみに始まり、焼き魚、白エビのかき揚げなど地魚三昧。富山湾の魚を堪能し大満足であった。最高の酒の肴に、咽を通った酒量も大変なものであったであろう。

今夜も飲むぞ〜

二次会もバイク談義に話が弾んだが昼間の疲れか11:00前にはお開きになり就寝。

7月16日

翌朝、降りは激しくないもののやはり雨。
宿の中からカッパを着込み8:30出発。お世話になった宿の玄関で記念撮影の後、急な坂を今度は一台ずつ慎重に下りる。近くの「道の駅」に寄り土産の魚介類を物色。さすが氷見の道の駅、広大なフロア全体が新鮮な魚介類で埋め尽くされていた。私もバニアケ−スの容量も忘れて買い込み、なんとか詰め込んだ。

帰りは好転するという天気予報を信じ、飛騨高山経由で松本へ抜けるル−トをとり、ほぼ全員で国道160→8→472→北陸道小杉IC→富山IC→国道41を高山へ向かう。天気予報は全く当たらず終始強い雨に悩まされつつバイクを走らせる。

そんな中、無線から事務局鈴木さんの「奥飛騨慕情」の歌声。本当にうまい。思わずバスガイドさんの歌声を聞きながらの観光バス旅行と錯覚した。そんな気分転換をしながら、バイクは高山市内に入り国道158を松本に向かう。途中昼食をとる。上高地の近くを抜け、上高地への起点として懐かしい「新しましま駅」前を通過して松本市内に入った。道の駅で最後の解散式。

ここで松本→群馬チ−ム、松本→中央道チ−ム、松本→塩尻のバイクショップ→中央道チ−ムに別れ解散。
日本は狭いもので松本のGSで給油していると福田ジュニアとばったり。転勤で富山勤務となり、バイクを実家から富山へ陸送中とのこと。ピンポイントでよくぞ出会えたものと偶然の成せる技に驚いた。今回のツ−リングに参加予定であったが飛行機がとれず同行できなかったとのこと。また、お父上も順調に回復し8月のツ−リングには参加されることなど短時間に高密度で伺い、それぞれ逆方向に向かった。


志村さん、奥本さん、中島さん、私の4台で松本ICから中央道をめざし、途中諏訪SAへ。そこで幹事の吉野さんに合流。5台で東京に向かうも途中から渋滞が始まり、申し訳ないがソロ組だけすり抜けで先へ。しかし、奥本さん、中島さんの速いこと速いこと。何とか食らいつきながら談合坂SAにて最後の解散式。ここにてやっと乾いたカッパを脱ぎそれぞれ家路についた。終始雨降りのツ−リングであったが、接触不良による無線機トラブル程度はあったものの全バイクのトラブルは皆無で、改めてBMWバイクの信頼性の高さに驚かされた。

雨降りも振り返れば楽しい思い出のツ−リングであった
(走行距離:約1000kmであった)。

きめ細かく計画されたツ−リングプラン、素晴らしい温泉と料理の宿など 幹事の吉野さん、事務局の方々ありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします。

                          by立川在住:水野


美女平の展望台にて

←前のツーレポ次のツーレポ→
ツーリングレポート一覧へ戻る