BMW RS54 Rennsport(レンシュポルト) 1954年
型式:BMW RS54 タイプ:レーサー エンジン:空冷4サイクル・DOHC・水平対向2気筒
排気量:493.9cc 内径×行程:68mm×68mm 変速機:4速 最大出力:60hp/9,500rpm
最高速度:230km/h フレーム:鋼管ダブルクレードル 懸架方式:前・アールズ 後・テレスコピック
ブレーキ:前・後輪 セントラルドラム式 
 過給機(スーパーチャージャー)付きのレーサーが禁止されたため、全面的にみなおされ、その中でも大きな改良はシャシーになされ、非常に近代的なものになった。DOHCエンジンはまったく新しいものを搭載し、マグネシューム合金がふんだん使われ車輌総重量は125kgにすぎなかった。フロントはアールズ懸架(一部テレスコピック)で後輪はダンパー付きテレスコピックであった。RSがレースに出走すると、当時、革新的メカニズムであったアールズ・フォークのブームが発生し、その後、R50やR60などの市販車へとフィードバックされるのであった。
 この新型車設計に続いて、BMW社は技術革新ともいえる燃料噴射装置を考案した。
ショルシュ・マイヤーの後を継いだワルター・ツェラーらの活躍により、ドイツグランプリで優勝するなどRSに数々の栄光をもたらしたが、まだ安定性の問題が残っていた。それは縦置きクランクのトルク・リアクションやシャフト・ドライブ、アールズ・フォークの癖などの操縦性からくるものであったが、サイドカー・レースではそれこそ連戦連勝、54年のノルとクロン組の初勝利から74年まで19回年間タイトルの栄冠を獲得した。
市販RS54は僅か24台(うち4台はサイドカー)と言われている。

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